Dくんは、ソフトクリームやアイスクリームを激マズと感じてしまう体質で食べられません。
子どもはみんなそういったものが好きだと思っていた。
でも、アレルギーでもないのに食べられない子もいるんだと、Dくんを育ててはじめてよく分かった。
他にも、からあげやトンカツ、マ○クのポテトやハンバーガーが苦手だったり、一般的には子どもが好んで食べるのに食べられないものが色々とある。
敏感さのある子(自閉傾向のある子?)の偏食は、めずらしくないことだと主治医が言っていた。
めちゃくちゃ美味しいのに、この美味しさが楽しめないなんて……!
しかも、食べられないことで周りにがっかりされたりわがままととられてしまうなんて不憫だわ。
さて、前置きはこのあたりにしておいて、今日のお昼ごはんのときのこと。
子どもたちがおもちなどを食べ終えて、デザートのみかんをむいていました。
「みかんの種、食べて~」
と、ニヤニヤしながら、みかんのヘタを見せてくるDくん。
ああ、 Dくんの冗談か。
そう思った私は、
「それ、みかんのヘタじゃ~ん。種もヘタも普通は食べないよ」
そう、ツッコミを入れました。
すると、Dくんは
「食べるよ~」
と言って、みかんのヘタをぱくりと口に入れてごっくん。
(え、えぇぇぇ!?)
心の中で叫びつつも、一瞬のことで呆気にとられて止める隙がありませんでした。
あれやこれやと、食べられないものが色々あるのに、みかんのヘタはなぜ何の抵抗もなく食べる……!!??
子どもたちがおもちを喉に詰まらせないよう、気を配っていた私。
しかし、みかんのヘタを食べるとは想定しておらず、完全に油断していた。
食べたあと、硬い、不味い、と吐き出すこともなくケロリとしているDくん。
いや、あなたの味覚どうなってるのよ。
不思議、不思議すぎる。
食べても、猛毒とか直ちに身体を壊すというわけではないけれど。
外国産だったし、農薬や防腐剤の話をしてヘタや皮は食べないほうがいいよと伝えておきました。
分かってくれたようなので、もう食べない、はず。
そんな、予想外のお昼どきでした。